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ビットコインで「おくりびと」も出現: 仮想通貨が新たなシノギに 溝口敦が斬る「3つの山口組」

2018/ 10/ 07
                 
オモテが陰ればウラも陰る

 国民の消費が減っている時代、彼らは何を資金源にしているのか。オモテ産業や一般人に寄生する存在だから、オモテが陰ればウラも陰る。3派とも総じてカネに詰まり、単に組長など上層部だけが傘下組員による月会費(上納金)で富裕な生活を送れている。

 前々から上層部の周りにはヤクザが「社長」、「ダンベエ」などと呼ぶ中小企業の経営者や、料飲店、風俗店、パチンコホールなどのオーナーが取り巻いている。彼らは芸能人やスポーツ選手の後援者と同様、スポンサーとしてスター・ヤクザを育ててきた。ところが今はヤクザにカネを出したくても、出せない事情がある。

 1つは全国で施行されている暴力団排除条例で暴力団への「利益供与が禁止」されたからだ。違反すれば暴力団の名ばかりか、自分の企業名まで公表される。さらに企業に対する税務調査が強化され、「遊び金」が捻出しにくくなった。ヤクザに対して金融機関を利用する振込は成立しない。後に証拠を残すからだ。渡すのは現金と決まっているが、この現金のひねり出しが難しい。税務上、「損金」扱いできれば出しやすいが、現金渡しでは名目が立たず、損金にしにくい。

 よってヤクザに流入する資金量が細っている。ただ「伝統的資金源」とされる覚醒剤の密輸入と密売だけは辛うじて利益が見込める。「今、財布に50万円も入れているのは覚醒剤に触っているヤクザだけ」といわれるほどだ。

(中略)

 10年ほど前から暴力団に入らない犯罪グループ、半グレ集団が増えてきた。彼らはヤクザに近づけば毟られるだけと心得、暴力団と一線を画して来たが、半グレの中には暴力団にケツモチ(後見)を頼むリーダー層もいる。

「おくりびと」になったヤクザも

 総じてITやスマホなどを使った新しいシノギを見つけ出すのは半グレが得意である。例えばオレオレ詐欺や危険ドラッグの製造・販売、金塊の海外買付・密輸入、ビットコインなど仮想通貨の販売などは全て半グレの創建になる。彼らは高齢化が著しい暴力団とちがって年齢も若く、ITに習熟し、海外からの情報、もうけ手法の入手も早い。

 近年、暴力団もこれらの新シノギを半グレに習い、あるいは半グレを傘下に加えて参入する例がある。ごく少数だが、ビットコインで「おくりびと」(1億円以上をゲット)になったヤクザもいる。だが、半グレによる新シノギの創出もこのところ頭打ちで、金塊密輸の次に続くシノギが出て来ない。当然、暴力団の側にも率のいい新シノギがなく、総じていいダンベエがいないか、各派とも血まなこで探している。

[溝口敦,ITmedia]


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